高脂血症


治療

体脂肪率の減少により大きく数値を低下させることが可能である。2-3kgの減量が大きな影響を与える。 治療内容はLDL-C値≧140mg/dl,TG≧150mg/dl,HDL-C<40mg/dlにてその他の動脈硬化のリスクファクターによって異なる。空腹時にTG<400mg/dlであれば、LDL-C=TC-HDL-TG/5という関係式も知っておくと便利である。LDL-Cが上昇している場合は甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、ステロイドの使用状況も念頭におき、二次性であれば原疾患の治療を優先する。

★食事療法
日常の生活強度に合った食事をする必要がある。目安は、

総エネルギー量(kcal)= 標準体重(kg) × 生活活動強度指数(kcal)
生活活動強度指数
軽労働(主婦・デスクワーク):25-30 kcal
中労働(製造・販売業・飲食店):30-35 kcal
重労働(建築業・農業・漁業):35-40 kcal
で計算し、食事量を決める。エネルギー量の計算は、80kcalを1単位として計算する方法が簡単で、一般的である。例えば、デスクワークの多い成人男性では、1500kcal~1600kcal(約20単位)ということになる。

その他、以下の点に注意して食事をすることが重要である。

・毎日、いろいろな食品をとり混ぜて、バランスよく摂取する。
・アルコール、甘いものは控えめにする。
・食物繊維をとる。
・1日3食きちんと食べる。

★運動療法
医者と相談してメニューを決めて実行する。いきなり激しい運動は避けるべきである。

★投薬による治療
スタチン系などの脂質降下薬(LLD : lipid lowering drug)である程度血中の中性脂肪やコレステロールを下げることができ、合併症の発症リスクが下がるとされる(→根拠に基づいた医療)。ただし、薬剤治療は脂質異常症の原因を解決するものではないので中止すればまた以前の値に戻ることが多く、そのことを指して「一生やめられない」と表現されることもある。これは、麻薬のように身体依存性があったり、ステロイド製剤のように急に中止できないという意味ではない。根本的なコントロールには生活改善が望まれるが、遺伝素因も大きいため必ずしも生活習慣だけで治療できるものではない。

(Wikipedia)


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